【第5戦:ライムロック】
●アウディR10 TDIはライムロックサーキットで最速
●ペナルティとアクシデントにより、総合優勝の機を逃す
●ルーカス・ルール/マルコ・ヴェルナー組が今シーズン4回目のクラス優勝を獲得
わずかなミスが、重大な結果を引き起こすこともある。これが、今回のアメリカンルマンシリーズ第5戦、ライムロックサーキット大会(アメリカ合衆国コネチカット州)を終えてアウディが出した結論でした。アウディのディーゼルスポーツカーは、数多くの観客に向けて、参加車中もっとも速いパフォーマンスを披露していました。にも関わらず、アウディスポーツ ノースアメリカは、スリリングなレースを終えた時には、総合4位(LM P1クラスで優勝)という結果に甘んじることになりました。
アメリカンルマンシリーズ中もっとも短いサーキットでの戦いとなった今回、2台のアウディR10 TDIは予選8 & 9番手からレースをスタートしました。エマニュエル・ピロとルーカス・ルールは、レース開始からわずか10分ほどで、前方を走っていたアキュラ/ホンダやポルシェをすべて抜き去り、アウディの1-2体制を築いていました。特に素晴らしかったのは、最初の1時間が過ぎようとする頃、R10 TDIをリナルド・カペロに引き渡す際にはすでに20秒ものリードをつくり出していた、エマニュエル・ピロのパフォーマンスでした。
今回は、アメリカンルマンシリーズのディフェンディングチャンピオンであり、ルマン優勝者でもあるリナルド・カペロにとって久しぶりのALMSでしたが、彼はわずか8周しかしないうちに、ペースの遅いGT1カーと衝突し、コース脇のバリアに激しくぶつかるクラッシュを演じてしまいました。しかしアウディR10 TDIは非常に堅牢だったため、40分におよぶ修復作業の後にカペロは再びコースに復帰することができただけでなく、48.007秒というファステストラップも記録しました。素早い修復作業と素晴らしいドライビングがあったにも関わらず、レース結果は総合21位(クラス3位)となってしまいました。
ルーカス・ルールは、慎重にスタートした後、わずか12周足らずで8番手から2番手まで上昇しましたが、その後スピンを喫し、5番手に下がってしまいます。その際、マシンのノーズ部分にダメージを負ってしまったにも関わらず、マシンをマルコ・ヴェルナーに引き渡す際には3番手まで復帰していました。
しかしその後、ピットストップ時にクルーが犯した些細なミスがもとで、ペナルティを受けることになってしまいました。ピット作業中のメカニックの1人が、目を保護するためのゴーグルをレギュレーションによって定められた方法に従わずに装着していたために、チームには25秒のストップペナルティが課せられ、この結果ルール/ヴェルナー組は1周遅れの8番手にまで順位を落としてしまったのです。ヴェルナーは果敢なドライビングで、コーションピリオド中にピットでノーズ部分を交換し、さらにレース終了わずか10周前に燃料補給のためのピットインをしたにも関わらず、4位の位置まで順位を上げてゴールしました。
今シーズン4度目のクラス優勝を果たし、2人のドライバーはALMSのポイントランキングのリードを伸ばしました。次回のレースは来週、オハイオ州中部で開催されます。
【アウディドライバー/アウディチーム首脳のコメント】
Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディモータースポーツ代表)
R10 TDIのパフォーマンスには、何の問題も無かった。しかし、残念なことにチームとドライバーの両方がミスを犯し、順当に手に入るハズだった良い結果を逃してしまった。アメリカンルマンシリーズは非常にシビアなレースなので、あのようなミスは起こしてはならなかったのだ。来週のミッド・オハイオでは、チーム全員が、完璧な仕事を行えるように集中して望まなければならない。そうしなければ、優勝することは出来ないだろう。
ルーカス・ルール (アウディR10 TDI #2)
非常にエキサイティングなレースだった。今日もっとも速かった我々は、本当ならもっと良い結果を得ていたはずだ。充分な運を持ち合わせていなければ、どんなことでも勝つことは難しいと言われるが、それはまさに今日、僕たちに起こったことだ。ペナルティストップによって1周遅れになってしまったのだが、その後はチームも素晴らしい働きをしたし、マルコ(ヴェルナー)の本当に速い走りのおかげで、遅れは取り戻せた。運悪く、我々の追い上げ中にはコーションピリオドが発令されなかったのが残念だった。クラス優勝をすることができ、ポイントランキングのリードを伸ばすことにはなったが、マシンの性能はもっと高かったので、結果には落胆してしまっている。次週のミッド・オハイオの準備に向けて気持ちを切り替えたい。
マルコ・ヴェルナー (アウディR10 TDI #2)
今回のレースは、アウディの為にあったと言ってもよかった。もしも25秒のペナルティストップとレース終了直前での給油作業がなかったら、レース序盤に1号車が快調に走っていたことと、僕らはそれを充分にパス出来たことから考えて、総合優勝していてもおかしくなかった。クラス優勝は出来たので、それでヨシとしなければいけないかも知れないが、事実上は何の栄誉も得られていないと考えている。僕らは、今回以上の結果を出せるだけの実力を持っているのだから。
デイブ・マラジ (チームアウディスポーツノースアメリカ、チームディレクター)
レーシングカーのパフォーマンスは非常に素晴らしかった。残念ながら、ドライバー側に2つ、チームクルーに1つの些細なミスが発生し、そのせいで我々はレースを失ってしまった。今回のような短いコースでの短いレースでは、どんな些細なミスも許されないのだ。
【ALMS第5戦 ライムロック結果】
1. ブラバム/シャープ(アキュラ/ホンダ) 168ラップ 2時間45分57.790秒
2. デュマ/ベルナール(ポルシェ) +18.872秒
3. マーセン/ロング(ポルシェ) +1分01.641秒
4. ルール/ヴェルナー(AUDI R10 TDI) -1ラップ(1st in LMP1)
5. フェルナンデス/ディアス(アキュラ/ホンダ) -2ラップ
6. アンドレッティ/モンタギュー(アキュラ/ホンダ) -3ラップ
7. フランキッティ/ライツィンガー(ポルシェ) -4ラップ
8. オコネル/マグヌッセン(シボレー) -11ラップ
9. ベルクマイスター/ヘンツラー(ポルシェ) -14ラップ
10. フィールド/フィールド/ベリー(ローラ) -14ラップ(2nd in LMP1)
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21. カペロ/ピロ(AUDI R10 TDI) -31ラップ(3rd in LMP1)