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2024/01/22Motorsport

アウディ、ダカールラリーで歴史的な総合優勝

  • 革新的な駆動システムを搭載したAudi RS Q e-tron、最も過酷な砂漠のラリーで総合優勝
  • カルロス サインツ/ルーカス クルス組が自身4勝目を達成
  • CEO デルナー:「アウディは再びモータースポーツの歴史に金字塔を打ち立てた」

(ドイツ本国発表資料)2024年1月19日、ノイブルク アン デア ドナウ:アウディが新たな歴史の扉を開きました。電気駆動システム、高電圧バッテリー、エネルギーコンバーターを搭載した低エミッションプロトタイプ、Audi RS Q e-tronが、世界で最も過酷な砂漠ラリーで初の総合優勝を果たしました。約7,900kmに及ぶ激戦を経て、スペイン人コンビのカルロス サインツ(Carlos Sainz)/ルーカス クルス(Lucas Cruz)組が、2位のチームに1時間20分の大差をつけて、アウディにダカールラリー初勝利をもたらしました。マティアス エクストローム(Mattias Ekström)/エミール ベリークヴィスト(Emil Bergkvist)組も完走しました。



AUDI AG最高経営責任者(CEO)ゲルノート デルナー(Gernot Döllner)は、次のように述べています。「ダカールラリーにおけるTeam Audi Sportの勝利を祝福したいと思います。アウディは再びモータースポーツの歴史に金字塔を打ち立てました。電気駆動システムを搭載したマシンで、世界で最も過酷な砂漠のラリーに勝つことは、アウディのスローガンであるVorsprung durch Technik(技術による先進)を体現するものであり、アウディが追い求める電動化の未来への道筋を示すものです」。Audi RS Q e-tronは電動4輪駆動モデルです。モーターで使用する電力は、高電圧バッテリーと残留燃料をベースとするreFuelで作動するエネルギーコンバーターから供給されます。このコンバーターは、従来の燃料と比較してCO2排出量を60%削減します。

AUDI AG技術開発担当取締役 オリバー ホフマン(Oliver Hoffmann)は、次のように述べています。「アウディの革新的な電気駆動システムにより、わずか3年で最も過酷なモータースポーツのひとつとされるダカールラリーを制覇することができました。これにより、私たちは40年にわたるモータースポーツ参戦の歴史において、常にアウディを特徴づけてきた先駆者としての役割を引き続き果たしています。非常に過酷な環境下で行われたダカールラリーで、傑出したパフォーマンスを見せてくれたチームのスタッフ全員に感謝したいと思います」。今年のダカールラリーには、トヨタとフォードの2つのワークスチームに加え、経験豊富なチーム「プロドライブ」も参戦し、激しい戦いが繰り広げられました。

カルロス サインツ/ルーカス クルス組は、第6ステージから常に首位を独走し、大きなリードを築き上げました。2010年、2018年、2020年にも優勝している、スペイン出身のこの2人にとって、今回の結果は、フォルクスワーゲン グループから参戦した2回を含め、それぞれ異なるブランドで通算4回目の勝利となりました。しかしながら、今年のダカールラリーでは、世界ラリー選手権(WRC)のタイトルを2回獲得しているサインツと彼の経験豊富なコドライバーであっても、終了直前まで勝利に確信を持てませんでした。セバスチャン ローブ(Sébastien Loeb)/ファビアン ルルカン(Fabian Lurquin)を擁するTeam BRXは、サインツを僅差で追撃していましたが、最終日の前日にマシンが大きなダメージを受けました。Audi Motorsport統括責任者 ロルフ ミヒェル(Rolf Michl)は、次のようにコメントしています。「圧倒的なチームパフォーマンスでした。アウディにとってこの歴史的な勝利を収めるために、スタッフ全員が力を合わせました。この素晴らしいチームに感謝します。今日、私たちはアウディだけでなく、ダカールラリーの歴史にも新たな章を書き加えました」。

2024年のダカールラリーのデイリーステージの多くは400kmを超え、チームからのサポートを受けずに走りきる2つのマラソンステージや、4,600kmのタイムを競うスペシャルステージを含み、総走行距離は7,883kmに達しました。参戦した全チームは、険しい岩場とグラベル(未舗装路)だけでなく、アラビア半島特有の過酷な砂丘が続くルートを走行し、困難なナビゲーションにも対応する必要がありました。61歳のカルロス サインツは約40年にわたる豊富なラリー経験を活かし、ルーカス クルスとともに12のステージで合計8日間でリードを記録しました。

他の2組のアウディクルーも序盤から力強いパフォーマンスを見せました。スウェーデン人コンビのマティアス エクストローム/エミール ベリークヴィスト組は序盤プロローグで勝利し、6ステージ後の休息日までにサインツ/クルス組に次ぐ2番手まで順位を上げました。しかし、第7ステージでリヤアクスルにトラブルが発生して、すべてのチャンスを失いました。ダカールラリー14勝の記録保持者であるステファン ペテランセル(Stéphane Peterhansel)は、ステージ50勝目、通算83勝目を挙げて中間地点手前で6番手につけていました。しかし、油圧システムのトラブルにより、彼とフランス人コドライバーのエドゥアール ブーランジェ(Edouard Boulanger)は、第6ステージ終了時点で22番手まで後退してしまいました。

その後、両チームはTeam Audi Sportの勝利に向け、全力でカルロス サインツ/ルーカス クルス組をサポートしました。Audi Motorsport統括責任者 ロルフ ミヒェルとエントリーパートナーであるQ Motorsportチーム代表のスヴェン クヴァント(Sven Quandt)は、第46回目となるこの過酷なラリーで、完璧な戦略を実行しました。ドライバークルーは、チームの指揮を執る彼らの信頼に完璧に応え、マラソンの第2ステージではルートを切り開く必要を回避するために戦術的に順位を後退させると共に、先を走るカルロス サインツ/ルーカス クルス組を見事にサポートしました。チームスタッフも体力的に厳しい長いラリーの間、たゆまぬ努力と確実な作業を続けました。エクストローム/ベリークヴィスト組はトップ50でイベントを終えました。

Audi Sportは、極めて高い効率を誇るAudi RS Q e-tronを、わずか3年の間に勝利するマシンに成熟させました。テクニカルディレクター Dr.レオナルド パスカーリ(Leonardo Pascali)の技術指導のもと、Audi Sportは革新的な駆動システムで新しい歴史的偉業を成し遂げました。1980年代にquattro 4輪駆動で世界ラリー選手権を席巻し、その後サーキットで数々の勝利とタイトルを獲得した後、アウディはルマン24時間レースに革新的なレースカーを投入して、その強さを実証しました。効率的なTFSIドライブ、電動e-tron quattro 4輪駆動システム、LEDマトリクスライトやアウディレーザーライトなどのテクノロジーは、高度な革新性とVorsprung durch Technikを体現しています。その後、アウディ初の電動レーシングカーでフォーミュラEデビューを果たし、さらに究極のチャレンジとしてダカールラリーに参戦し、電気駆動システムを搭載したマシンで優勝した最初のメーカーとなりました。

メディアの皆様:すべてのドライバーとコドライバー、チーム監督および責任者のコメントは、別のMediaInfo(英語版)に掲載されています。

※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。

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