close

2017/10/23Models

新型 Audi A8:ラグジュアリークラスの未来 —Tokyo Motor Show 2017/参考出展車—

アウディは新型Audi A8を通じて、ラグジュアリークラスの未来を提示しようとしています。第4世代に進化したこのアウディのフラッグシップセダンは、新しいデザイン言語、タッチスクリーンを多用した革新的な操作方式、体系的電動化が進められたドライブシステムなどにより、「Vorsprung durch Technik」(技術による先進)の理念を反映した、アウディテクノロジーの新たなる金字塔といえるクルマに仕上がっています。また新型Audi A8には、生産モデルとしては世界初の「レベル3」の高度な自動運転システムが開発されており、2018年以降一部の市場から徐々に、パーキングパイロット、ガレージパイロット、トラフィックジャムパイロットといった先進的な自動/自律運転機能を、お客様に提供していく方針です。


スタイリッシュラグジュアリーサルーンの老舗:エクステリアデザイン
独自のスタイルを確立した新型Audi A8は、アウディデザインの新しい時代の幕開けを告げるクルマです。幅広い、直立したシングルフレームグリルが備わったフロントエンドと、流麗にして筋骨逞しいボディデザインは、アウディブランドのコアバリューであるスポーティエレガンス、都会的洗練、先進性といったものを象徴しています。数年前にスタディ
モデルのAudi prologueによって予告されたスタイルが、生産モデルに昇華された新型Audi A8は、どこにあっても力強い存在感を放ち、その点は、全長5.17mの標準仕様も、13cmホイールベースが長いAudi A8 Lも共通しています。

アウディブランドは今日、スポーツ性のアピール、軽量設計、quattroフルタイム4WDシステムなどにより世界的な名声を確立していますが、新型Audi A8のデザインも、そうしたバリューを完全に反映したものになっています。バランスのいいプロポーションは、4つのホイールに同じだけの比重を置いており、ホイールアーチ上の力感溢れる造形によって、ビジュアル面でもquattroドライブが強調されています。サイドビューでも、直立したフロントエンドとなだらかに傾斜したリヤエンドの組み合わせで視覚的インパクトを演出。フロントにアウディレーザー照明を用いたHDマトリクスLEDヘッドライト、リヤにOLEDテクノロジーを用いたテールライトとLEDライトスリップを採用した新型Audi A8は、昼だけでなく夜間でも、独自のアイデンティティを主張します。また、それらの照明システムにより、ドライバーがクルマに近づいたり離れたりする度に、ダイナミックなライトの動きによるユニークな光のプレゼンテーションが展開されます。

ラグジュアリーなラウンジ:インテリア
新型Audi A8のデザインのメインテーマは「フリーダム=自由」です。このクルマは、広くて贅沢なラウンジにも似た
印象を放っているのは、そうした理由からでもあります。従来型のAudi A8と比較すると、標準、ロングバージョンともに、室内長は32mm大きくなりました。装備とマテリアルの選択肢は非常に広範になっており、シートのパーフォレーション(通気孔加工)からエアベントの電動開閉シャッターといった細部に至るまで、エクスクルーシブなクオリティが追求されています。

新型Audi A8のなかでも特別な格式が与えられた着座スペースが、Audi A8 Lの後席右側にオプション設定されたリラクゼーションシートです。これには、4つの異なるアジャストメントとフットレストが選択できる仕組みになっています。このシートの乗員は、フロント助手席のシートバックの背に搭載された、多様なセッティングが可能なユニットに足を乗せて、温めたりマッサージしたりすることができます。ヘッドレストにも快適性を特に重視した新しいデザインが採用されています。後席の乗員はまた、専用の独立した操作ユニットを使って、アンビエントライティングや新設定のHDマトリクスリーディングライト、シートマッサージなどをコントロールしたり、プライベートな電話をかけたりすることができます。リヤシートのセンターアームレストには、後席用のリモートコントロールユニットが設置されており、スマートフォン大のOLEDディスプレイを用いており、取り外して操作することもできます。

フィンガー操作とその反応:操作系
新型Audi A8のインテリアデザインでは、「省略の美学」が表現の基本になっています。全体がすっきりとした構成になっていて、真っすぐな水平のラインが整然とした印象をさらに強調しています。新型Audi A8のインテリアからは、
従来のモデルの特徴でもあったロータリープッシュボタンやタッチパッドは姿を消しています。インストルメントパネルからも、ボタンやスイッチ類がなくなりました。ここで中心にあるのは、10.1インチのタッチスクリーン式ディスプレイですが、これもスイッチオフしたときは完全に暗くなって、グロスブラック(光沢のある黒)の周囲のパネルのなかに溶け込んでいきます。

クルマのドアを開けると、ユーザーインターフェースがすぐさま立ち上がります。ドライバーは、大型ディスプレイに指で触れることで、インフォテイメントシステムの操作を行います。センタートンネルコンソールにある2番目のタッチスクリーンは、エアコンディショニングと快適機能にアクセスするためのもので、同時にここからテキストの入力も行います。そのとき、ティプトロニックの幅広いレバーの上に手首を乗せたまま、例えば、検索のための文字入力ができるなど、快適にタッチスクリーンの操作を進めることができます。2つのディスプレイのうちどちらかが稼働したときには、チャイムとクリック感で、そのことがドライバーに伝えられます。ガラス調の操作ボタンも同様の反応を示します。音と触感によるフィードバックを組み合わせて、新しい「MMIタッチレスポンス」は、非常に安全で、直感的に行えて、さらに素早い操作が可能になっています。

新型Audi A8はまた、乗員の言葉にもインテリジェントに反応します。ドライバーは、クルマに搭載された数多くの機能を、口語でのボイスコマンドを通じて操作することができます。目的地やメディアに関する情報は、車載のほか、外部のクラウドから、LTEの回線を通じて取得することができ、Audi connectのオンラインサービスにも、新しく道路標識の
認識や緊急情報などが加わりました。これはAudiに乗る人々のスワームインテリジェンス(集合知)を活用した、革新的なCar-to-Xサービスの一環です。ナビゲーションシステムも大幅に進化して、新たな機能が追加されました。それは例えば、走行したルートの情報を元に、自己学習していく機能です。これにより、ルート検索の機能が、よりインテリジェントなものになりました。

そうした機能のコントロールハブの役割を果たしているのが、モジュラーインフォテイメントプラットフォームの最新バージョン、MIB 2+です。これには、アウディのパートナーであるNVIDIA社が開発した最新鋭のTegra K1プロセッサーが組み込まれています。Tegra K1チップはもうひとつ、アウディバーチャルコクピットにも搭載されていて、フルHDで1,920うひとつピクセルの高解像度を誇るデジタルインストルメントパネルのグラフィックを、自在に動かす役割を果たしています。

また、バング&オルフセンのアドバンストサウンドシステムは、これまでにない、音響面での上下方向の奥行きを表現することに成功。今回から、リヤシートの乗員も、そうした表現を含めた魅力的な3Dサウンドを堪能できるようになりました。コンサートホールで録音されたままの音楽が展開されます。これには、アウディがフラウンホーファー研究所と
共同で開発したアルゴリスムが採用されています。

世界初:条件付き自動運転機能Audi AIトラフィックジャムパイロット
新型Audi A8には、生産モデルとしては世界で初めて、一定条件下での高度な自動運転機能が開発されました。Audi AIトラフィックジャムパイロットは、中央分離帯のある混雑した高速道路や自動車専用道路を60km/h以下の速度で走行しているとき、ドライバーに代わって運転操作を引き受けます。センターコンソールにあるAIボタンを押すことで、この機能が有効となります。

Audi AIトラフィックジャムパイロットは発進、加速、ステアリング、ブレーキの各操作に対応します。ドライバーは
そうした操作を、常時見守っている必要はありません。ステアリングホイールから手を放し、その国の法律で許されていれば、TVや動画の視聴など、車載のインフォテイメントシステムなどが提供するサブタスクを実行することができます。システムが機能の限界に達した場合には、ドライバーに、運転操作に戻るよう段階的に通達がなされます。

技術的な視点から見ても、Audi AIトラフィックジャムパイロットは革命的なテクノロジーといえます。自動運転中は
常時、セントラルドライバーアシスタンスコントローラー(zFAS)が、様々なセンサーからのデータを照合、分析することで、クルマの周辺の状況を把握しています。レーダーセンサー、フロントカメラ、超音波センサーに加えて、今回生産車としては初めて、レーザースキャナーも採用されています。

Audi AIリモートパーキングパイロットとAudi AIリモートガレージパイロットは、クルマを自律的に(ドライバーなしで)操作して、パーキングスペースもしくはガレージに導いてくれるともに、そこからの脱出も自動操作で行うシステムです。操作の実行は、新開発のmyAudiアプリを使って手持ちのスマートフォンから行います。パーキング操作を継続するには、Audi AIボタンを押し続けなければなりません。そのときmyAudiのアプリに、車載の360°カメラからの映像が映し出されます。操作が完了すると、ティプトロニックが自動的にPのポジションに入り、エンジンとイグニッションがスイッチオフされます。ドライバーがクルマから降りずに運転席に座ったままの場合には、センターコンソールにあるAIボタンを使って、Audi AIパーキングパイロットを作動させることも可能です。

新しい地平:サスペンション
2つめのニューテクノロジーは、「Audi AIアクティブサスペンション」です。ドライバーによる設定及び運転状況に
対応してAudi AIアクティブサスペンションは、電動アクチュエーターを働かせて、個々のホイールを上げたり下げたりします。この柔軟かつ俊敏な対応力により、ラグジュアリーセダンならではのスムーズな乗り心地からスポーツカーの
ダイナミックなハンドリングまで、幅広い走行特性が得られるようになっています。また、側面衝突に際しては、プレセンス360のシステムの助けも借りて、素早い反応で衝撃を受ける側のボディを持ち上げて、乗員へのダメージを緩和します。この革新的なサスペンションシステムも、作動するためのエネルギーを48ボルト電源から得ており、アウディは
48ボルトのシステムを、新型Audi A8のすべてのモデルに、メイン電源として初採用しています。新型Audi A8用に特別にリファインされたエアサスペンションとともに、Audi AIアクティブサスペンションは、かつてないドライビング体験の創出に貢献しています。

マイルドハイブリッドとe-tron:ドライブシステム
新型Audi A8には当初、210kW(286hp)の3.0 TDIと250kW(340hp)の3.0 TFSIの2タイプのV6ターボエンジンが設定されています。その後ほどなくして、2タイプの4ℓ V8 320kW(435hp)の4.0 TDIと338kW(460hp)の4.0 TFSIが追加される予定で、さらに、エクスクルーシブなトップエンジンとして、排気量6.0ℓのW12ユニットも準備されています。

5タイプすべてのエンジンに、48ボルトの電源システムとベルト駆動式のオルターネータースターター(BAS)が備わります。このマイルドハイブリッドテクノロジー(MHEV:マイルドハイブリッドエレクトリックビークル)により新型Audi A8は、エンジンを休止させたまま、かなりの距離を無負荷で走ること(コースティング)が可能になっており、そこから再始動するときも非常にスムーズにエンジンが立ち上がります。そのように、エンジンのスタート/ストップ機能が、幅広い走行条件で働く設定になっており、エネルギー回生の量も最大12kWと、大きな値が得られています。結果、低燃費で定評のある各エンジンの効率はさらに向上。MHEVを採用しない場合と比較して、実際の走行条件で、100km走行あたり0.7ℓの燃料消費が削減されています(欧州仕様での比較)。

近い将来には、パワフルなプラグインハイブリッドドライブ(PHEV)を採用したAudi A8 L e-tron quattroも、登場する予定になっています。このモデルは、3.0 TFSIと強力な電気モーターの組み合わせにより、330kW(449hp)のシステムパワーと700Nmのシステムトルクを実現。リチウムイオンバッテリーに蓄えられた電力だけで、約50kmのゼロエミッション走行が可能になっています。リチウムイオンバッテリーの充電には、オプション設定された新開発のデバイスである「アウディワイヤレスチャージング」を利用することができ、ガレージの床にこの受電パッドを敷くことで、非接触のまま、車載のレシーバーコイルを介し、3.6kWのパワー出力で充電が行なうことができます。

新型Audi A8及びAudi A8 Lの日本での発売は、2018年を想定しています。

*本資料の内容は、欧州仕様車に基づくものです。

関連ページ

プレスリリース配信

プレスリリースの発行をメールでお知らせします。配信をご希望の方は、下の「プレスリリース登録」をクリックしてメールアドレスをご登録ください。

プレスリリース受信登録

ページ上部へ